通常融資の資金調達|銀行(他金融機関を含む)借入について

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銀行(他金融機関を含む)借入について

銀行の融資審査はどこに重きを置き判断が行われるのでしょうか。
世の中には赤字でも融資を受けることができる会社がある一方、黒字でも融資を受けられない会社があります。

1:財務面

全ての金融機関は社内に「審査基準」を設けてあります。金融機関は今までの取引の内、倒産事故にあったケースを分析し、審査基準に組み込みしてあります。各金融機関は会社から提出された決算書を独自の企業調査資料に変換し、企業毎に格付を行い融資先の判断材料としています。

ここで審査における重要なポイントを3点だけを以下に挙げます。

ポイント1【経常利益】

銀行は支払利息まで含んだ利益を本業の利益として重要視しています。
最終利益が赤字であったとしても、一過性の特別損失であれば十分説明は可能です。

ポイント2【キャッシュフロー】

本業からのどの程度キャッシュを生み出しているかは財務分析における最重要の項目です。
最終利益が赤字でも本業のキャッシュフローが黒字であれば、十分説明は可能です。
尚、キャッシュフローが2期連続赤字となれば、銀行の反応は軒並み悪いものとなります。

ポイント3【借入比率】

「借入総額÷キャッシュフロー=7年以内」がごく一般的な借入の上限となる指標となります。但し、この借入の上限は業界毎にことなり、例えば投下資金の回収が長いホテル事業等の大型装置産業はもっと長期間となります。この借入上限の範囲内に借入総額を留めたいのが金融機関の本音です。

2:補完面

財務面で融資の認可に至らない場合は担保での与信補完となります。
担保価値で融資金額のどこまでをカバーできるのかを判断することになります。
一般的な担保は代表者の個人保証、追加の保証人、不動産、売掛債権等になります。

3:事業計画

財務内容も悪い、担保もないもしくは差し入れ済の場合はどうするのでしょうか。
この場合、事業計画において具体的に会社の計画を説明する以外ありません。
現在赤字であればその理由や解消時期、解消方法を説明し、融資を受ける資金をどのように活用しどのようなリターンをもたらすのか等を具体的かつ客観的に説明していくのです。
会社の財務内容や担保に比べ、不確定要素のある将来の計画に信憑性が少ないのはやむを得ないことです。しかし、会社の実態を正確に把握し、精緻な事業計画を作成することで具体性のある事業計画を作成することができるのです。赤字でも融資を受けれる会社はこの事業計画を会社が実現できると銀行が評価しているのです。

4:最後に

事業計画は財務内容が悪く、担保もない会社がやむなく作成するものではありません。
銀行は経営者の資質で重視することの一つに将来ビジョンの描き方があります、見えない将来に向かって自身の会社をコントロールし続けることができるかということは、皆様が事業計画を策定し、その通りに実行することが銀行に対し、その資質を証明することに繋がるものとなるのです。

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